インパクトインベストメント研究日誌

インパクトインベストメントについて調べたこと、考えたことを書いています。

アマルティア・セン「貧困が才能の許し難い無駄遣いをもたらす」

引き続き、貧乏人の経済学を読んでいます。

その中で、経済学者兼哲学者でノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・センの言葉が載っていました。印象的だったので紹介します。

アマルティア・センは、貧困が才能の許し難い無駄遣いをもたらすと述べていて、多くの人はそれに同意します。センに言わせると、貧困はお金がないというだけではありません。人間としての可能性を全開にする能力(ケイパビリティ)がないということなのです。

アフリカの貧しい少女は、たぶん相当に頭がよくても、せいぜい数年しか学校に通わず、世界トップの運動選手になれたはずでも、それに足るだけの栄養を摂取できず、すごいアイデアを持っていても、起業する資金はたぶん得られないでしょう。

この指摘、本当にそうだよなぁ、と思います。

貧困の境遇にある人達は、自分の才能を発揮して、人生を切り開いていくという機会を奪われています。これって本当にアンフェアだよなぁと。

ある程度お金に恵まれていて、気合入れて動けば何でもできる人がブーブー文句言ってても、「何言ってんの?」としか思わないのですが、貧困により機会が与えられていない人がいることを知ると、本当に悔しいし、やりきれないし、おかしいと思います

特に貧困にあえいでいる子ども。子どもは、大人以上に「何とかする」力がないわけですから。不遇の状況に置かれているのは本当に可哀そうです。